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主催

狂言を楽しむ会を開催しました

開催期間 2003年11月13日

当財団では、古典芸能の良さを味わってもらおうと、人間国宝の茂山千作師一門をお招きし、狂言を楽しむ会を、平成15年11月13日に敦賀市プラザ萬象で開催しました。
この会は、毎年度開催しており、財団創立以来、今回で6回目となります。

昼の部では、粟野、松陵、愛発の3中学校から約500名が参加し、大蔵流茂山一門による狂言を鑑賞しました。
公演に先立ち、若手の狂言師・茂山宗彦さんから狂言や能舞台の由来をはじめ、狂言の小道具(扇子や鬘桶など)の使い方、狂言の泣き声や笑い方を実技で披露。
上演2曲のあらすじが解説がされた後、「柿山伏」と「附子」の2曲が演じられました。
「附子」は主人の留守中、附子(猛毒)と言われた桶の中は、実際は黒砂糖で、留守を預かる2人の冠者は、これを平らげてしまいます。
その言い訳に、主人の大切な家宝を壊し、そのお詫びに附子を食べて死のうと言い抜けます。
この狂言は小学校の教科書にも登場するトンチ話しにもなっているおなじみの名曲で、役者の滑稽な仕草の連続に会場から思わず大きな笑い声が沸き、大きな拍手が送られていました。

夜の部は、公演に先立ち、狂言師・松本薫さんから狂言の歴史や狂言が喜劇として庶民の生活とともに親しまれてきた由来について解説が行われ、「二人大名」「貰聟」「梟」の3曲が演じられました。
「二人大名」では、2人の大名が連れ立って都へ上京中、通りがかりの男に、前半威張っていた大名が後半立場が逆転し、下克上の社会を風刺した滑稽な舞台展開が大きな笑いを誘っていました。
「貰聟」では、舅役に茂山千作師が登場。
酒飲みの聟と酒乱に呆れた妻、酒の酔いに冷めた男が妻を取り戻そうと、舅と夫と妻の葛藤の場面を面白おかしく、言いよる振舞いやセリフに会場から大きな笑いが沸き起こり、千作師の円熟した演技に終始大きな拍手が送られていました。

最後に、茂山千五郎さんらが登場して「梟」を上演。
兄が弟の病気快復に山伏の祈祷を依頼。
山伏が祈祷を始めると、病人の弟は奇妙な鳴き声をあげ、梟が憑いた精と、懸命に祈祷をあげますが、快方どころか、全員が梟の鳴き声に収束してしまいます。
登場する3人の役者は、持ち前のコメディカルなセリフや演技で笑いのフィナーレを飾りました。

開催場所

敦賀市・プラザ萬象能楽堂