主催
狂言を楽しむ会を開催しました
開催期間 2004年11月4日
当財団では、人間国宝の茂山千作師一門をお招きし、今年で第7回を迎えた「狂言を楽しむ会」を、平成16年11月4日、敦賀市のプラザ萬象にて開催しました。
昼の部では、敦賀市の中学生(角鹿、気比、東浦、西浦、気比付属中の5校)460名が古典芸能の体験学習として狂言を鑑賞しました。
公演に先立ち、狂言師松本薫さんから能舞台の構造や狂言の小道具の使い方、上演曲目の解説が行われた後、「柿山伏」と小学校教科書にも登場する有名な「附子」の2曲が演ぜられました。
参加した中学生は、生の狂言をはじめてみる生徒が多く、「初めは難しいと思ったが、つい笑いたくなる喜劇に感銘しました。」と狂言の魅力を味わっていました。
夜の部では、会場に約400人のファンが集り、狂言師茂山千三郎さんから能舞台の構造や狂言の歴史などの解説が行われ、「萩大名」「棒縛り」「蟹山伏」の3曲が演ぜられました。
「萩大名」では、人間国宝の茂山千作さんが大名で登場。
田舎大名が名庭の萩の花の遊山見学に、挨拶がわりの歌詠みをめぐり、太郎冠者から教えられた歌詞を覚えられず、庭の亭主を巻き込んだトンチンカンな振る舞いやコメディカルなセリフの演出に、会場からは、大きな笑いが沸きおこり、人間国宝茂山千作師の円熟した演技に大きな拍手が送られました。
「棒縛り」では、主人の留守中の盗み酒を、残された冠者たちが、棒などに、縛られながらも卓抜な方法で酒盛りする珍妙な演出を披露。
「柿山伏」では、山伏と弟子の強力が故郷へ帰る途中、沢で「蟹の精」と葛藤、山伏の祈祷もむなしく、人間の本性を顔に出したユーモラスな演技に、会場から笑いと拍手で包まれていました。
開催場所
プラザ萬象(敦賀市)