第8回(平成18年度)の選考結果と受賞者の経歴
げんでんふるさと文化賞
げんでんふるさと文化賞とは、福井県の地域文化の普及・発展に永年に渡り尽力し、顕著な功績を収められた人への功労に対し贈呈しています。
豊田三郎【洋画】 (福井市)
昭和13年 帝国美術学校(現武蔵野美大)卒業。美山中学校美術教員などを勤め、1964年(昭和39年)示現会会友。現場主義をポリシーにし一貫して旧美山町の杉をモチーフに、ふるさと福井の風景を描き続けている。
全国的にも杉を描く画家として注目されており、80歳(平成元年)で「ふるさとの山河」がサロン・ド・パリ展で大賞を受賞するなど、海外展にも発表し高い評価を受けている。平成10年 福井新聞社文化功労賞受賞。
現在、地元美山地区で「スケッチ大賞コンクール」、「絵画教室」、地域づくりのための「豊田塾」等を開き、また文芸誌「でんぼろ」を発行し、後進の指導にあたるなど、地域に根付いた活動をしている。
上原徳治【文化活動、洋画】 (小浜市)
小浜市文化協会会員。日本児童文芸家協会会員。若狭美術協会に所属し、「ふるさとのえばなし」「福井のむかしばなし」「福井の四季」など多くの郷土ふくいの民話等の装丁と挿絵を描いてきており、心温まる独自の作品は、多くの人々を魅了している。平成12年に小浜市文化奨励賞を受賞。
平成8年から平成16年まで、山川登美子を顕彰する「若狭を謳う」実行委員長を勤め、全国的な短歌大会を開催し、福井県をアピールするなど、若狭地域の文化、文学の発展と向上に多大に貢献し、功績をあげた。
現在、公民館や学校等で後進の指導にあたっている。
長谷川芙美女【川柳】 (鯖江市)
昭和28年 福井番傘会に入会して以来、54年間川柳一筋で活躍。
この間、昭和29年 鯖江川柳会会長。昭和37年より現在まで鯖江番傘川柳会会長。平成元年おり福井県番傘ばんば川柳社副会長を勤めている。平成元年 鯖江番傘創立35周年を禁煙して句集「あしおと」を発刊。
平成元年 鯖江市民文化賞を、平成5年 NHK川柳中部大会で川柳会日本協会賞、平成14年 番傘川柳本社同人45年表彰。現在、川柳作家および選者として、また、カルチャー講座で後進の指導にあたるなど、地域文化の向上に努力。県内川柳界の中心的な役割を務め、川柳の普及発展に尽くした功績は大きい。
げんでん芸術新人賞
げんでん芸術新人賞は、新人芸術家として将来を多いに期待される芸術活動を行う人に対し贈呈しています。
桜井孝江【書道】 (福井市)
今村桂山氏に師事。平成12年東京学芸大学連合大学院博士課程終了。在学中より福井県書道展、読売書法展に入選2回。
平成10年 第30回記念日展に初入選し、平成11年第31回、13年第33回日展に3回入選するなど、書作活動に意欲を燃やし専念している。平成6年 福井県書作家協会会員。平成10年 第46回福井県書道展審査員。平成13年 読売書法展幹事を勤め、現在は、書道教室「山哮塾」を開き、小学生、中学生、高校生をはじめ、一般の社会人など書道を志す後進に指導力を発揮しており、本県書道界の今後の発展に寄与されることが期待されている。
後出和子【剣詩舞道】 (坂井市丸岡町)
昭和63年 真誠流剣詩道、宗家 今尾誠信氏に指示し、日々剣詩舞道の研鑽に精進され、平成8年に全日本剣詩舞道連盟第五次青年十傑に選ばれ、平成16年 真誠流剣詩道師範。
新しい時代にマッチした取り組みで全国大会などで活躍。福井市内の公民館において「子どもの吟舞」を指導し、青少年の情操教育に力を入れている。また、ボランティア活動として、県内の老人ホームなどを訪問して剣詩舞を披露している。
地域文化の向上と伝統芸能の発展に貢献しており、今後の活躍が期待されている。