第17回(令和6年度)の選考結果と受賞者の経歴
げんでん芸術新人賞
げんでん芸術新人賞は、新人芸術家として将来を大いに期待される芸術活動を行う人に贈呈しています。
田村 彰規【書道】(福井市)
2024年の第78回日本書芸院展で次代を担う若手の「魁星(かいせい)作家」に選ばれた。県内作家としては初めての選出となる。
小学生で書道を始め、今村桂山さん(福井市)に師事。漢字書道の研究を続け、筆致は太く力強く、文字の大小、構成に工夫を凝らして全体を引き締めた作品を県内外で発表している。近年の作品テーマは「令和の時代に合った古典の表現」。古典を基調としつつ新しい感覚を追い求めている。
全国公募展の日展では2007年に初入選。以降も入選を重ね、現在は日展会友。
福井商高教諭として後進の育成にも力を尽くしており、2021年には福井書作家協会の県書壇功績賞に選ばれている。
西井 武徳【工芸(彫刻)】(福井市)
福井県彫刻界に現れた久々の大型新人。洞窟壁画に触発され、牛やライオンなどを木彫やテラコッタ(素焼き)で力強く表現している。
高校時代に生きる実感が持てる創作に引かれ、彫刻家を目指す。文星芸術大学に入学し杉山惣二氏、須藤博志氏らに師事。その後、多摩美術大学大学院に進む。
作品テーマは、素材から作品が産まれる瞬間の美しさ力強さを表現すること。具体的には、最小限の手数で作品として成り立つか、を意識している。
これまで福井市美展で市長賞4回、県美展でも2年連続の知事賞を受賞。本年度からは県美展で会員推挙(無鑑査)となる。
東京銀座や新潟県での国際芸術祭などでも発表し、高く評価されている。福井市美展実行委員を務め、県内の芸術文化の活性化にも尽力している。